2021年2月13日の福島、宮城両県で震度6強を観測した地震で、避難所に屋内のテントが設置されていたようです。
テントは家族ごとに分けられており、他の方との接触も少なくしプライベートが確保され、またテントの屋根がないので換気が行えコロナウイルス対策もでき、かつ避難所からのアナウンスも聞きやすい設計となっております。また、プライベートスペースなので、体の不自由な方は携帯トイレがあればこのテントでトイレも可能ですから非常に考えられた作りと思われます。
2024年1月1日に発生した石川県能登半島地震の際にも、同様のテントが活用されているようです。

苦い経験から得られた教訓
このようなテントが開発されたのも、2011年3月の東日本大震災の経験が生きた結果ではないでしょうか?
当時、避難先といえば学校の体育館等であり、スペースがなくかなりの密集で段ボールや持って来た毛布を下に敷いての雑魚寝、また当然、囲いもありませんでしたのでプライベートなど皆無の状況でした。このテントであれば、家族や知り合い同士で共有することで、他の人との接触を避けながら、家族の結びつきや支え合いを促進することもでき、心の安定にもつながります。さらに、テントを2メートルずつ間隔を空けて設置することで、社会的距離を確保し、また、コロナウイルスの感染リスクを軽減することができます。
もちろん、東日本大震災と今回の避難数は大きく違うとは思いますが、それでも当時の苦い経験を生かし、今回の家族別テントにつながったのではないかと思います。
このような工夫や新たな価値の提案は、災害時の避難所の運営方法において大きな意義を持っています。さらに、今回の経験から得られた知見は、将来的な災害時の対策にも活かすことができます。例えば、地震による避難所だけでなく、台風や洪水などの自然災害による避難所でも、同様の対策が重要になると考えられます。今後は、災害時の避難所運営のみならず、公共施設やイベント会場など、人が集まる場所全般においても応用ができるようになればと思います。
失敗することで得られるもの
人間は失敗したり嫌な経験をすると、それを繰り返さないために学習し、次の新しい何かを生み出すことができます。先のテントも東日本大震災の教訓から得られたものです。
仕事も同じで、失敗しないように準備万端でおこなっていても、想定していない事象が発生し、失敗してしまうことも多々あります。しかし、この失敗から得られた教訓を糧とし、やり方、方法を是正することで、同様の失敗を起こさないようになります。失敗したから成功する術が見えたわけですね。
しかし会社では、失敗すると上司から叱責されるケースがよくあります。
発生したことは仕方がないことですので、どう是正していくかが重要だと思いますが、今だにミスを追求する上司が一定数いますね。
その結果、部下はできるだけ失敗しないように、余計なことはしない、当たり障りのないようにする、こういった考えはまだまだ蔓延しているように思います。
完璧なものを待つ必要はない
物事に完璧なものなどはなく、例えばAppleのOSなどは16.0でリリースされますが、その後、16.1→16.2と是正を繰り返しながらアップデートされていきます。これはリリース後に発生した不具合に対し修正を行い、それを都度是正していく、という姿勢です。
完璧を求めるあまり(失敗を恐れるあまり)躊躇し前に進めないより、ある程度固まったらその形で進め、その中で修正していく方がお客様に早く製品を提供でき、また上市後の問題点も見えてくるのでより良いサービスにつながる、という考え方の方が良いと考えます。
上述のテントも今回の設置の中で、新たな問題点が抽出され、改善され、次の災害時にはさらに避難者の方に寄り添ったテントになると思います。
「失敗は成功のもと」と昔からよく言われます。成功している人は「成功するまで続けたから成功した=失敗を続けたから成功した」と考えます。
1つの失敗は次の大きな成功に繋がる経験を積めたと、社会全体がもっと寛容になり、日本でも新たなイノベーションが生まれるような環境になればな、と思います。
皆さんはいかがお考えでしょうか?