コロナ過でいつもマスクをつけることが当たり前になっています。最近では冬商戦のように、マスクも加湿機能付き、MA1の生地を使ったものなど、色々な製品が販売されています。数ヶ月前はただの使い捨てマスクだけだったのに。日本人の製品の改良能力はすごいですね。
今回は、そのマスクのお話です。
2月頃、巷にはマスクがなく、たくさんの人がドラッグストアに朝早くから並んでおられたのを見ました。また、パチンコ店、飲食店で、マスクを販売しているのを目にしました。当時は3,000円~4,000円で販売されていたのを覚えています。主に中国製のマスクだと思いますが、品質にも疑問があるにも関わらず、それでも皆さんこのマスクを並んでまで購入したわけです。これば需要と供給のバランスが崩れた結果であることは皆さんもご承知の通りです。
現在はどうでしょうか。海外製ではありますが使い捨てマスクも50枚で1,500円程度で購入でき、落ち着きを取り戻しています。
しかし、現在でも高い値段で販売されているマスクがあります。
例えば、シャープの不織布マスクやユニクロのエアリズムマスクです。
なぜでしょうか?
最近はマスクを一日中つける事も多いですね?そうすると顧客はマスクの「快適性」をもとめたり、安心・安全性から「品質」を求められるケースもあります。
顧客はマスクにどのようなニーズを感じていたのでしょうか。
顧客ニーズ、例えば、
- 品質の高いものがほしい。アベノマスクでの不良品などの問題も軽視していない。
- やっぱり安心・安全の日本製がいい(漠然としたイメージ)
- 高いウイルス、細菌濾過率のものがほしい。
- 肌につけるものなので、安全な製品がほしい。
など
シャープの不織布マスクに顧客はどのようなイメージを持ったのでしょうか。
シャープ の不織布
- 日本人の多くが考える、日本製=高品質のイメージに合致する。
- 液晶工場(クリーンルーム)で生産のため、安心感がある。
- 細菌濾過率が高い。
- ブランドネーム(シャープなので安心)
- 希少性(通信販売)
ユニクロはどうでしょうか。
夏場のマスクは、
- 不織布のマスクは、蒸れる。
- 夏場のマスクは暑い
- 一日中つけているので快適に過ごしたい。
- マスクは飛散防止であり除菌は求めていない。
そこでユニクロは、
- 水着の素材で作成(ふれ心地がよく冷感がある)
- 通気性がよい(息苦しくなく蒸れにくい)
- 使い捨てタイプより 快適
- 既知のエアリズムで製造で安心(ブランド力)
シャープとユニクロは「後発製品」として販売を開始しましたが、各々のターゲットが異なる為、それぞれ別の顧客を獲得したわけです。
マスクは色々な以前より多種多様な製品が販売されており、新規参入企業が、決して簡単に売り上げを 伸ばすことができる市場ではありません。しかしながら、シャープとユニクロは顧客のニーズを拾い上げることで 後発品にも関わらず、大ヒットを飛ばすことができました。
国内でマスクが不足していたからと言って、ただ他社と同じようなマスクを製造していれば、すぐに価格競争になりジリ貧の製品になったと思いますが、 マスク必須社会となった時点で夏場、冬場に望まれるマスクを開発することで、現在でも高付加価値製品として販売されているのは、製品戦略の賜物なのではないでしょうか。
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