千葉県八街(やちまた)市で6月、飲酒運転のトラックにはねられた小学生5人が死傷した事故を受け、警察庁は、自分たちの荷物などを運ぶ「白ナンバー」の車を業務で使う事業者が一定の基準を満たす場合、アルコール検知器による運転者の飲酒検査を義務づける方針を固めた、とのこと。
もちろん、アルコール検査器で飲酒検査を実施する、ドライバー本人の自覚も大事です。しかしながら、依然、飲酒運転による事故は後を断ちません。
運転手は18歳以上の大人です。運転をする際に飲酒することはいけないことは重々承知しているはず。しかし、飲んでしまうんですね。煽り運転、スピード違反も同様です。ダメなのはわかっているのに行っている。飲酒運転、煽り運転でこれだけ逮捕されているニュースが出ているにもかかわらずです。結局は一定数の人は自分は大丈夫という心理状態によって同じことを繰り返すのでしょう。よって、いくら厳罰化しても一定数の飲酒運転者は発生しますし、いくら基地でアルコール検査器で検査をしても帰り道でコンビニでビールは買えるわけで、正直、運転手の自覚だけに頼る政策はあまり意味がないように思います。今回の記事の運転手も基地への帰りにアルコール飲料を購入しているわけですから。
そう考えると、アルコールを摂取したドライバーが物理的に運転できないシステムを導入するしかないように思います。
今は、カメラで顔を写すだけで体温が測定できたり、居眠り運転していることを自動的に判別する装置があります。オリンピックでは顔を写すだけで脈拍まで測定できる機器が導入されています。飲酒運転に関しても運転手の顔を判別したり、呼気を確認したり、脈拍を測定したりと、カメラが判断すればエンジンがかからないようにするなどできると思うのですが。もちろん、誤認防止のためにダブルチェック機能も搭載した状態で。
このご時世ですから、このようなシステムは世の中に受け入れられると思うのですが。
- このシステムを開発した会社は、世間に評価される。
- このシステムを導入した会社は、導入したことによって飲酒運転がなくなり、効果が得られる。
- このシステムを導入した会社は世間、顧客から信用を得られる。
- 信用を得られることによって、新たな顧客を獲得することができる。
と、行った感じで。
なお、飲酒防止システムについてはインターネットを見ていますと2007年に既に日産が開発を進めていました。
トヨタも行っていますしその他自動車メーカー以外も開発を進めています。
またインターネットで検索すると結構昔から色々開発がされていますね。
しかし、なぜそれが広がらないのか不思議ですね。 交通ルール、規制、その他もろもろがあるのかもしれません。それでも色々な技術が開発され、それらの組み合わせにより、飲酒運転の抑制の可能性はあるようです。
コストがかかるということも問題なのかもしれませんが、例えば10年後に通信環境が5G、6Gが普及すれば自動運転が増える可能性があります。例えばシステム導入のため一台のトラックに500万円のコストがかかったとしても、運転手一人の額面年収が500万円であれば、運転手を雇わなければその導入コストは1年で回収できる計算になります。
プレジデントオンラインの記事によると、2025年にはトラックの運転手はAIにとって変わられるとの記事もあります。飲酒運転による事故だけでなく、トラックの移動について自動化すれば休憩する必要もないですし、効率化も進められます。
トラックの運転手さんがいるから、われわれが毎日、宅急便や各地方の野菜やお魚などの食料を購入できるわけです。非常に重要なお仕事です。しかしその重要な役割を担っているトラックの運転手さんが、自らの行いによってその価値を下げていることは残念でなりません。トラックの運転手さんがいなければ、手元には何も届かないのですから。
交通規制、ルール改正等があるので、5年、10年という期間で自動運転になるとは思いませんが、それでも自らの行いによって、自ら自動運転になることを求め、失業する道を自ら早めているように見えるのは私だけでしょうか。非常にタフですが重要な仕事と私は思いますし、是非プロとしての誇りを持って仕事をしていただきたいものです。